アーツとしての起業論 (1)

最近電車に乗ると、
白衣をまとったホリエモンが
目の前で腕組みしているのです。

もちろん本人ではなくて、
幻覚というわけでもなくて、

「無駄死にしない技術」という彼の新著の
吊り広告なのですが。

 

ホリエモンが手がけている
「ピロリ菌除去ビジネス」の
広報の一環としての著作キャンペーンなのでしょう。

山手線だか西武線だかは忘れたのですが、
彼の広告は僕の乗った車両すべての壁面をジャックしていました。

自分の顔面で閉鎖空間をジャックするホリエモンって本当に凄い。

 

僕が言うところの「凄い」とは、
もちろん彼の知名度とか資本力とかに
対しての賞賛でもあるのですが、

それよりも、「前に出る強さ」みたいなものに対する
リスペクトの意味合いが強い。

一種のコミュニケーション障害とも言える僕からすれば、
彼の顔面は眩しくて仕方がないのです。

 

僕は今、ほとんど人に会わない生活をしています。

「伊藤さんは色んな人と会ってそうですよね」

と色んな人からよく言われるのですが、
僕はほとんどいつも、決まった人としか会いません。

所属しているコミュニティを絞って、
あとの付き合いはほとんどしていません。

そこ以外からのお誘いをいただいた場合は、
体調とテンションにもよりますが、
大概 丁重にお断りしています。

 

何故かといえば疲れるからです。

僕は「新しい人と交流を結ぶ」ということに対して
恐ろしいほどにエネルギーを消耗する人間なのです。

 

独立してからの一時期
「いや、これは単なる甘えに違いない」と自分を奮い立たせて

・毎週火曜日の朝6:30に必ず新橋での会合に参加する
・3回欠席もしくは遅刻したら、即除名

というちょっとスパルタな
異業種交流会に在籍していたことがあります。

 

在籍していた半年ほど、
毎日のようにアポを入れて
初対面の人とひたすら情報交換をする、
という経験をしてみたのですが、

結果としては
まったくビジネスにつながらなかったどころか

ストレスでもともと白かった顔色が
日に日にますます漂白されていって、

しまいには、
京都で他人様のセミナーを聴講している最中に
突然意識を失って倒れ、

主宰者をはじめとする皆様に
たいへんなご迷惑をかける結末となり、

倒れた翌週には逃げるように交流会を退会しました。

恥の多い生涯です。

 

あれからもう一年は経つでしょうか。

それ以来というもの、
僕は自分の性質を変えようとする試み一切を放棄して、
自分の性質にそったライフスタイルや
ビジネスモデルの構築に邁進してきました。

 

人に会わない生活。

時々、
「自分はリハビリ中の老人では無かろうか」
と思う瞬間さえあります。

 

ほぼ完全にルーティンな生活をしています。

午前10時くらいに家から徒歩一分の喫茶店に腰を落ち着けて
こうしてメルマガを書いたり、あるいはチャットの返信をして、

昼過ぎに一度帰宅して昼飯を家族と食べて子供と遊んで、
一時間ほどの昼寝をはさみつつ家でゆっくりして、

気が向いたら夕方にまた家を出て
近くのコメダ珈琲で本を読んだり
書き物をしたりといった毎日です。

週数回、平日午後にジムに通って
トレーニングをしています。

晴れた日の午後には
自転車をキコキコこいで公園に行って、
将棋を打つ老人たちの横で雲を眺めることもあります。

月数回、コンサルティングのクライアントに
対面もしくはスカイプでアドバイスをしています。

たまにリサーチを兼ねてセミナーを開催しています。
(これはそこそこストレスなので、そろそろやめようかとも思っています)

最近はこのルーティンに、さらに
週一回 氏神神社への参拝を入れようかなあと思っているくらいで、

あとはほぼほぼ完全に、
生活リズムは安定しています。

 

実際、10月に入ってからの上記以外のアポといえば

・鍼治療が一回
・子供の幼稚園の運動会が一回
・知人に自宅を風水鑑定してもらった結果をスカイプで説明してもらったのが一回
・所属するコミュニティの定例会が一回
・守秘義務契約書にハンコを押す程度に機密度の高い勉強会に参加したことが一回

くらいなもので、
あとのスケジュールはほぼ真っ白です。

 

僕は大きなことを成し遂げたいとか、
社会に大きな足跡やインパクトを与えたいという人間ではありません。

世の中をこうしたい、
というビジョンがあるわけでもありません。

ホリエモンの有料メルマガを読んでいると
ホリエモンと、Q&Aコーナーに寄せられる読者の質問の意識の高さに
目が潰れそうになります。

彼らのようなビジョナリーを目指そうと頑張ってみた時期もありましたが、
上記の「コミュニケーション能力開発」と同様、半ば諦めています。

僕は彼らほどアクティブにはなれないし、
そこを目指すべきでも無いなと今では思っています。

 

コミュニケーション能力が高いわけでも、
社会的なビジョンがあるわけでもない。

コミュニケーションは不得意だし、
どちらかといえば、ただ静かに暮らしたい。

自分の興味のあることを興味の向いた時に学べる生活があれば、
それをもって「豊か」と感じる類のノン・アクティブな人間。

そんな人間が果たして価値が高いのかどうか、
という議論はさておいて、

しかし、こんな人間であっても一応
それなりに幸せになることは出来ている。

 

そして、この幸せは利己的だけれど、
同時に利他的でもあると僕は思っています。

 

「時間」には2種類あります。

1. 社会的な時間
2. 自分の時間

要は、
・社会から要請されて消費する時間と
・自分の関心に消費できる時間で、

僕が持っている時間は「自分の時間」です。

 

実は、この「自分の時間」を豊富に持つ者は、
結果として社会に役立つことが出来るらしい。

例えば映画監督という人種が典型例で、

最近大ヒットしている
「シン・ゴジラ」の庵野秀明さんや
「君の名は」の新海誠さんは、

普段、書類仕事や雑務らしきものはほとんど放棄して、
その時間で多くを貪欲に学び、人と議論し、
斬新なアイデアを練りあげる。

そしてその集大成を映画という形で世に送り出すことで、
誰にでも出来るわけではないやり方で社会に貢献している。

 

僕と映画監督を同じスケールで語るのはおこがましいけど、
しかし「クリエイティブ・ジョブ」という抽象度では、

セールスコピーライターも映画監督も
同じ枠の中に収めて許されるのではないかと思っていて。

実際、僕も働く時間が減るほどに
成果物のクオリティが上がるように感じるし、
その現れとしてクライアントも一層喜んでくれている。

いわゆる長時間労働で疲弊しない生活こそが、
よりよい成果物をもたらしてくれている。

 

だから、

非定型業務をナリワイとするものは、
自分の時間を豊富に持つべきである。

と僕は信じています。

 

この主張の是非について更に議論したい人は、

最低限「休む技術」という本を読んでもらってから
来てほしいのだけれど、それはともかくとして。

とにかく、僕のような人種にとっては
豊富な「自分の時間」を持つ生き方こそが、

・自分にとって最高に幸福で(利己的)
かつ
・クライアント様、世間様にも貢献できる(利他的)

ライフスタイルであると僕は信じているのです。

 

ところで、

「自分の時間」が豊富なライフスタイルを手にするには、
当然ながらそれなりの「資格」が必要です。

あけすけに言えば、自由が欲しければ
それを社会から許されるだけの能力を
社会に提供しなくてはいけないわけです。

ここに議論の余地は無いかと思います。

 

この資格とは要するに
「起業する力」「カネを稼ぐ力」ですが、

「起業」といっても、前述のとおり
僕はホリエモン一派のようにアクティブではないし、
興行収入100億の壁を越える映画をつくる創造性があるわけでもない。

彼らのようなビジョンや感性は
備わっていないわけです。

ビジョンや感性といえば
「芸術(アート)」です。

僕から見た彼らの起業スタイルとは、
(特別な才能を要するという意味を含む)アートなのです。

 

アートに向かない無才な人間は、

そしてついでに言えば
資金もコネも時間も特殊な経験や知識もない人間は、

「自分の時間」を手にすることは出来ないのか?

僕はこの問いに向き合って
数年間 試行錯誤してきた結果、
「そうではない」ことを発見しました。

 

彼らの起業が
「アート(芸術)としての起業」であれば、

無才な人間には
「アーツ(技術)としての起業」があるのです。

修得可能な技術としての
起業の方法があるのです。

 

次のメールでは、

この「アーツとしての起業」とは
果たしてどのようなものなのか。

をお伝えします。

 

続きはこちら↓↓

アーツとしての起業論 (2)

2016.10.19

 

PS.

「基礎教養DRM講座」でお伝えした
主なメッセージを箇条書きにまとめてみました。

講座の復習に使ってやってください。

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・経営者が求めているものは
 セールスレターでもコピーライティングでもなく、
 「望む売上をあげるための具体的な筋道、戦略、計画、そして手順」である。

・マスタープランはゼロから考え出す必要はなく、
 既に成功している「レシピ」に沿って創るのが良い。

・「レシピ」として個人的におすすめなのが、
 「集客」「教育」「販売」を最大化するための知識体系
 「DRM(ネットビジネス)」である。

・実際、かつて初心者だった伊藤は、
 仕入れたネットビジネスの知識をもとに経営者にプレゼンし、
 結果、ゼロから営業を開始して三ヶ月で大型契約を連続で結んだ。

・とはいえ、単にネットビジネスの知識を学ぶだけでは不十分。
 DRMの知識を「実業の世界」に最適化する力、
 いわば「理解・分解・再構築」能力も必要である。

・DRMを深く「理解」し、
 DRMを適切に「分解」し、
 DRMを実業に使える形で「再構築」する力を鍛える3STEPは、

 1.「コレクション」を集める
 2.分析を通して全体像を掴む
 3.自分自身の購買体験を分析する

 である。
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ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 勘司

練馬区は武蔵関で、セールスコピーライターやプロモーターをしてご飯を食べています。
ゼロからセールスライターを超える長期企画「GIANT STEPS」運営中。

もともとは千葉の鉄鋼会社で生産管理エンジニアをしていましたが、副業で始めたビジネスで独立しました。

好きなものは、静かで落ち着いたところ全般。ソファーのある喫茶店とか鎌倉の報国寺とか、たまりませんね。最近は座禅とか瞑想とかにも興味あり。

苦手なものは、高いビルがある風景とか人混みとか。あと運動全般。「フットサルやろうぜ!」って声を掛けられると、いつも申し訳なさそうな顔をしてやり過ごします。