▷資本主義は「暇人」が勝つようにできている件

資本主義を学ぶにつれ、どうしても確信してしまうことがあります。
それは、資本主義は「余暇」の多いものこそが勝つシステムであるということです。

システムとは「決まったインプットをした時に決まったアウトプットがでてくる仕組み」を指します。

例えば「工場」はひとつのシステムですが、これは「素材」を工場に投下すると「製品」が判を押したように生産されることによります。

資本主義はシステムです。何故なら資本主義社会は「法律」によって運営されていて、「法律」に例外は無いからです。

だから、インプットが一定ならアウトプットも一定で、すなわち資本主義はシステムです。

 

資本主義というシステムについて考えると、「正しい情報を」「より多く集めて」「正しく考えることができた」者が勝ちます。これは確率的に自明です。

時代の移り変わりとともに情勢は変わります。常に最新の正しい情報をより多く集めてじゅうぶんに吟味し、そのタイミングごとの最適解を導くことができる人間が最も多くの利益を受け取ります。

だから、資本主義社会では「慌てずゆっくりと学び考えることが出来る人間」が成功します。

 

資本主義は人間の歴史が生み出した「暫定的にもっとも優れた素晴らしい社会システム」ですが、だからといって「完璧」ではありません。

ここでいう「完璧」とは、「人間の本能に完全に合致している」ことを指します。

資本主義で成功したければ、時として人間の本能とは異なる判断をくだす必要があります。何故なら、資本主義システムは人間の本能に完全に合致しているわけではないからです。

 

人間は生物としての本能で「忙しい人の方が勝ち組である」というヒューリスティック(誤謬:思い込み)を持っています。

例えば女性は「仕事が充実している男性こそが強いオスである」と判断する傾向が統計的に示されています。

これを受けてか、起業家と話していると、中には「仕事が忙しく充実していることこそが生物としての勝者の証」という価値観を持っているであろう人を散見します。

こういうタイプの人は多くの社員を雇用し、スケジュール帳を真っ黒にすることに生きがいを覚えるようです。

雇用を生み出すことは社会的にたいへん意義あることです。しかし一方で「忙しい」とは「現状の事業システムを維持することに忙しい」ということでもあります。

つまり、暇人と比較すると「次の一手をゆっくり考える時間が足りない」状況にあることは意識する必要があります。

実は「忙しい状況」とは「資本主義社会で継続的に成功し続けること」という観点から言うと、必ずしもベストとは言えない状況なのです。

そもそも「資本主義」とは「資本家のための社会制度」の意です。資本主義ヒエラルキーのてっぺんは起業家や経営者ではなく「株主」「資本家」なのですが、これを自覚している経営者はあまり多くありません。(自分が社会制度ピラミッドのてっぺんだと勘違いしているがゆえに、(多忙な)経営者である自身の現状を肯定しすぎている)

 

何にせよ重要なのは「目的」です。

実際に暇を目指すか多忙を目指すかは個々人の自由ですし、事業の目的にもよります。

自分が起業を通して何を成し遂げたいのか、どんな人生を実現したいのか。

それをじっくり考えたうえで、ベストの選択肢を選べば良いと思います。

「暇人」=「悪」という罪悪感はメディアによる洗脳ですから一切気にしなくていいです。

 

たった一度きりの人生、どう生きたいですか?

どんなライフスタイルをデザインしたいですか?

おじいちゃんおばあちゃんになった時に後悔だけは無いよう、いま一度 真剣に考えてみることをおすすめします。

 

「スケジュール帳が真っ黒でないと不安なんです」と漏らす起業家がいますが、むしろ暇なことは(時代の変化が激しい)資本主義においては大変素晴らしいことです。

前回の記事にも書きましたが、結果を出し続けている経営者、資本主義をよく理解している優秀な人ほど余暇の価値を知っていて、すすんで「暇人」な状況をつくり出しています。

余暇を学びと成長に投資できる自分、資本主義システムを安全に攻略し続けることができる自分に誇りを持って、より一層「暇人」を目指していきましょう。